産業医通信 2026年2月号

  • 2026年2月6日

毎月朋愛会より旬の情報をお届けいたします

Contents

●狭心症
●歩く速さと健康について
●むくみの仕組みと今日からできるセルフケア

狭心症

狭心症とは、心臓を維持する血管が細くなってしまった結果、ちょっとした運動で心臓が一時的に機能不全を起こしてしまう病気です。
狭心症を起こすと胸の痛みや息切れ、動悸などの症状がみられ、完全に血管が詰まってしまうと心筋梗塞という病名になります。
狭心症を引き起こす4大要因として、高血圧・脂質異常症・糖尿病・喫煙が有名です。生活習慣と非常に密接に関係しているといえるでしょう。健康診断でこれらの病気の可能性を指摘されている場合、放置しますと将来的に狭心症のリスクが高くなります。そのため、そういった異常が指摘されている際には、必ずお近くの医療機関にてご相談いただくようお願い申し上げます。
狭心症を発症いたしますと、軽度の作業でも心臓には負担となってしまう場合もあります。また、寒冷環境下(例えば冷蔵・冷凍庫内に出入りする)での業務をされる方は、狭心症が生じやすくなる傾向もあります。
ご病状や作業内容によっては、安全配慮が必要な場合もございますので、ご不安がありましたら産業医にお気軽にご相談ください。

古谷 Dr.

歩く速さと健康について

歩行速度は、健康状態や寿命を示す重要な指標であることが様々な研究で明らかになっています。ハーバード大学の調査では、時速3.2km未満でゆっくり歩く人と比べて、時速4.8km以上の速く歩く人は健康寿命が2.68倍も長いという結果が出ています。
「早歩き」とは時速5~7km程度のウォーキングで、普通の歩行より運動効果が高いにもかかわらず、ランニングと比べて関節への負担が少ないのが特徴です。65歳以上の高齢者約3.5万人を追跡調査した研究では、秒速1.6m(時速5.76km)で歩く人の平均寿命が95歳以上であるのに対し、秒速0.8mの人は約80歳、秒速0.2mの人は約74歳と大きな差がみられました。
近年の研究では「1日8000歩、そのうち早歩きを20分」という歩き方が、健康維持や病気予防に効果的であることも明らかになっています。
早歩きのポイントは、➀やや大股で歩く、➁前後にしっかり腕を振る、➂無理をしないという3点です。
早歩きには筋肉量増加による基礎代謝向上、心肺機能の強化、ストレス軽減など多くの健康効果があります。また、5分程度の短時間でも効果が得られるため、日常生活に無理なく取り入れられるのも大きな魅力です。

本塚 Dr.

むくみの仕組みと今日からできるセルフケア

むくみとは、血液中の水分が血管の外へ余分にしみ出し、皮膚や皮膚の下にたまった状態を指します。水分や塩分の摂りすぎで血管内の水分量が増えたり、同じ姿勢が続くことで静脈が圧迫され血流が滞ると、血管から水分が漏れやすくなります。むくみは、指で5秒押して跡が残るか、指輪がきつく感じるかどうかでチェックできます。靴下の跡が軽くつく程度であれば心配いりません。
むくみ対策の基本は、日々の生活習慣の見直しです。まずは減塩を意識しましょう。塩分摂取の1日の目標量※1は男性7.5g未満、女性6.5g未満ですが、日本人の平均は約9.8gと多めです。特に寒い時期は鍋料理や麺類などで塩分過多になりがちです。調味料の代わりに生姜や胡椒などの香辛料を使えば、体を温めながら減塩にもつながります。さらに、野菜や果物、大豆などカリウムを多く含む食品を摂ることで余分な塩分を排出することができます。
また、体を締め付ける下着は血行を妨げるため、手足がむくみやすくなります。
ウォーキングなどの適度な運動で下肢の筋肉を鍛えることも、むくみにくい体づくりに効果的です。
※1 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

栄養科

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