産業医通信 2026年6月号

  • 2026年6月1日
  • 2026年5月28日

毎月朋愛会より旬の情報をお届けいたします

Contents

●目の日焼けにご注意
●腎盂腎炎について
●セロトニンで整えるこころと体

目の日焼けにご注意

日本では6~8月に紫外線量が最大となります。皮膚への対策は定着しつつありますが、目に関しては依然として無防備な方が多い傾向にあります。
目に多量の紫外線を浴び続けると、水晶体が濁る白内障や、結膜が角膜にせり出す翼状片(よくじょうへん)の発症につながります。
これらは進行すると視力に影響を及ぼし、日常生活や業務に支障をきたすだけでなく、手術を要する場合もあります。
そのため事前の予防が極めて重要です。最も有効な対策はサングラスの着用ですが、必ず紫外線カット機能があるレンズを選択してください。特に色の濃いレンズは瞳孔が開きやすくなるため、カット機能がないものを使用すると、かえって多くの紫外線を取り込んでしまう危険があります。
また、太陽光以外ではアーク溶接作業においても強い紫外線が発生します。目を保護するため、作業時には必ず遮光面などの保護具を正しく着用してください。

古谷 Dr.

腎盂腎炎について

腎盂腎炎は、細菌による尿路(腎盂と腎臓)の感染症です。年間10万人が尿路感染症で入院していると推定されています。特に、前立腺肥大症、神経因性膀胱、尿路結石などの尿路系疾患がある場合や、尿路カテーテル留置中、糖尿病、ステロイド内服中、抗がん剤治療中、妊娠中の方などに起こりやすいといわれています。夏は、脱水によって尿量が減少することで、尿路感染症が増加します。
急性腎盂腎炎は、発熱や背中・腰の痛み、膀胱炎症状(排尿時痛・頻尿・残尿感など)、嘔気・嘔吐などが主な症状です。細菌が腎臓から全身に広がると、敗血症に至り命にかかわることもあります。
慢性腎盂腎炎は、自覚症状がない場合や、症状があっても軽いことがあります。しかし、急激に悪化すると、急性腎盂腎炎のような症状が出てきます。繰り返すことで、腎臓の機能が低下したり、高血圧になったりすることがあります。
診断には、血液検査、尿検査、超音波検査やCT検査などが行われます。主に抗菌薬での治療ですが、重症の場合は入院で、点滴などの治療が必要になります。悪化すると命にかかわることもあり、治療が長引くこともあります。疑わしい症状が現れた場合には、すみやかに医療機関を受診しましょう。

東本 Dr.

セロトニンで整えるこころと体

6月は新生活のストレスや梅雨時の日照不足により、気分の落ち込みやだるさなどの不調を感じやすくなります。この不調の原因は、セロトニン不足が関係しているかもしれません。
セロトニンは、ストレスの緩和に関わる神経伝達物質です。喜びや快楽、恐怖、驚き等の情報をコントロールし、精神を安定させる働きがあります。このセロトニンは、必須アミノ酸であるトリプトファンから合成されますが、体内で自然に作ることができないため食事からの摂取が必要です。また、この合成にはビタミンB6も欠かせません。トリプトファンはカツオやマグロ、大豆製品、乳製品、ナッツ、バナナなどに多く、一緒に摂りたいビタミンB6は魚や肉、豆類、バナナに豊富です。
【おすすめの組み合わせ例】
•ヨーグルト+バナナ+ナッツ
•豆腐サラダ+かつおぶし
•玄米ごはん+納豆+鮭
•おやつにチーズや豆乳
食事に加え、朝一番にカーテンを開けて光を浴びる、よく噛んで食べることもセロトニンの活性化につながります。できそうなことから取り入れ、この時期を健やかに過ごしましょう。

栄養科

産業医通信2026-6
医療法人朋愛会 健診事業部 06-6232-0550 ホームページ