
前立腺がん
前立腺は膀胱のすぐ下にあり、精液の成分をつくるなどの働きをしています。前立腺がんの罹患(りかん)数は、2015年以降日本の男性のがんの1位であり続けています。ただ、このがんは進行が比較的ゆっくりで、死亡率は他のがんに比べるとあまり高くはありません。
同じ家系内に前立腺がんが認められる人や60歳以上の高齢者で発症しやすいことから、遺伝や加齢が発症に関与するとされています。また、肥満・喫煙・動物性脂肪の過剰摂取などの生活習慣の乱れや男性ホルモンの関与が示唆されています。
前立腺がんの初期には自覚症状がほとんどありません。早期発見のためには、採血して行う「PSA検査」が重要です。PSA値が1.1ng/mL以上の場合は1年に1回、1.0ng/mL以下の場合は3年に1回PSA検査を受けることが勧められています。
PSA検査の結果、がんが疑われた場合は、精密検査として直腸診・MRIが行われ、確定診断として前立腺生検が行われます。